新しい駅から中心街への街並みはもちろん変わっていないが、花市場があった建物がコンベンションホールになるため建築中で、カジノのスロットマシーンが移転して入るとタクシーのおじさんが教えてくれた。
北のミラノなどから年金生活に入った高齢者が移住して住民になっている。移住者の多くはセカンドハウスを持っていた人たちで、そこを本宅にして住むのだ。そのためか、観光シーズンではないのに、なんとなく人通りが前より多く感じられる。
夏にはアメリカやヨーロッパからの大型ヨットが停泊し、でも、漁船用の港も残されている。フランスのコート・ダジュールからは車でも数時間で来られるので、サンレモのメインストリートにショッピングに来て、伊勢エビ、オマール、シラス、マトダイなどのイタリアンを食べて帰るフランス人も多かった。
イタリアにはカジノが4つあり、サンレモのカジノはクラシックな佇まいで訪れる価値がある。しかも、レストランが大改装されてシックだった。新装オープンの最初の年は、TV出演もして有名になったシェフのヴィッサーニのメニューを出したと聞いてびっくりしたが、東京でも名高いアンティカ・オステリア・デル・ポンテのシェフであるサンティンのメニューを取り上げていたのには、意欲的なことにまた驚いた。この時に賞味した生に近い鰯の前菜もよかったし、食材の組み合わせも盛りつけも有名シェフの技を楽しめ、サンレモの新しい食のスポットになったことは間違いない。
ここ数年、真夏のイベントで定着してきたのは、サンレモのあるインペリア県とサヴォーナ県のリゾート地の広場で、7月から8月の夜に行われる「ツーリスト・スター」とでもいうコンクールだ。歌、ダンス、物真似、お笑い小話(バルゼッレッテ)、そういう才能のある、2県のリゾート地に滞在しているヴァカンス客なら誰でも参加できる。
審査で各地で2人選ばれ、9月3日のフィナーレに出場、優勝者が決まる。2003年の優勝者は北のトリノから来ていたサラリーマン、昨年もまた北イタリアから来た、わずか6歳の男の子だった。
11ヶ所のリゾート地のうち、優勝者が出演したリゾート地が「夏の街・チャンピオン」になるというのも面白い。協力するメディアは、新聞のラ・スタンパ、ローカルTVやラジオ、それに花栽培業界のURLもオン・ラインでコンクールを報道する。(2005年8月 AI通信Vol. 22より) |